■三国志でバトルロワイヤル
213 名前: 無名武将@お腹せっぷく 投稿日: 01/10/15 23:52
それは剣と言うにはあまりにも大きすぎた。
大きく、ぶ厚く、重く、そして大雑把すぎた。
それは正に鉄塊だった。
「こんな物を私にどうしろと……」
それを目の前にして途方にくれる夏侯楙がいた。
彼に与えられた武器は「銘剣 竜殺し」と言うシロモノだった。
夏侯楙が剣を引きずりこの草木生茂る山の中に入って暫くたつ。その重さ
に耐えかね幾度この厄介な荷物を捨ててしまおうかと思ったか知れない。
だがこれほどの得物をただ放り出すのももったいなく思えたのだ。
「父上か惇叔父上にこれを渡し、私を守ってもらう。それしかあるまいが
……どうやって捜してもらう?ううむ」
半生を戦場や修羅場とは縁無く過して来た彼である。生れて初めての経験で
疲れや緊張、更には空腹も手伝い考えは堂々巡りを繰り返すばかりだった。
故に間近に何者かが迫っていた事を気付けなかったのは当り前であったろう。
214 名前: 無名武将@お腹せっぷく 投稿日: 01/10/15 23:52
不意に後ろで大きな音がして、声も出せないまま夏侯楙は振り向いた。
そこにいたのは彼よりも一回りも二回りも大きな男だった。赤ら顔と何より特
徴的なその長い髯。誰あろう関羽雲長その人だった。手にはそれで草を切り開
いてきたのであろうか、鎌があった。鈍く光る刃を見て夏侯楙は、
「ひゃあああぁ」
と座りこんだまま後ずさる。その時関羽が
「おい、待たぬか」
と声をかけた。だがその行為は関羽が思いもよらぬ結果をもたらした。
関羽にしてみれば相手が怯えぬ様にそっと囁いたつもりだったろう。だが三軍を
叱咤する勇将の声は、夏侯楙にとって実際以上に大きく響いたのだ。
「うあああああっ」
「!?」
驚きに目を見張る。なんと夏侯楙は己の身長ほどもある大剣を頭上に振りかざし
たのだ。威嚇の積りか、それとも攻撃をかけ様としたのか。彼の体力からすれば
奇跡に近い行為だった。
だがその切っ先はゆっくりと後ろへ下がっていく。体の均衡を崩した夏侯楙は剣に
引きずられる様に仰向けに倒れる。不幸な事に真後ろは〜草木に紛れて判らなかっ
たが〜崖であった。悲鳴を上げながら落ちていく夏侯楙。それを追った関羽が下に
着いた時には全て終っていた。不幸な夏侯楙は己の得物で頭をかち割られていたの
だった。
そうして「竜殺し」はその破壊力を充分に発揮できるであろう男の手に収まる事に
なった。
夏侯楙、死亡確認
215 名前: 無名武将@お腹せっぷく 投稿日: 01/10/15 23:55
関羽は茂みの中で一人の男と出会った。不思議な男であった。
会ったことはないはずなのに、ひどく懐かしい気がする。
男は関羽を認めると、喜びの表情を浮かべて近づいてきた。そして言った。
「ご先祖様!」
男は関勝と名乗り、自分はあなたの900年後の子孫だ、と言った。
方臘という賊を退治して凱旋中に馬から落ちて気を失い、意識を取り戻したときは袋詰めにされていた、という。
袋から出してくれた男が、助けてくれたのはいいが何故か一緒に入っていた『春秋左氏伝』に夢中で自分に目もくれないのでその元を離れ、辺りをさまよい歩いているうちに、関羽を見かけたのだそうだ。
時代を超えた再会、ご先祖様もさぞ喜んでくださるだろう。関勝はそう思っていた。
しかし、彼の期待に反して関羽の答えは冷たかった。
「あぁ思い出したぞ、ワシの子孫のクセに捕盗役人なんぞに甘んじていたヘタレか。失せろ」
「え?」
「失せろ、と言ったのだ、この一族の面汚しが!とっととワシの目の前から消えんか〜〜!!!」
「そ、そんな…。ひどい、ひどすぎる!」
「喧しい、斬り殺すぞ!!!」
「うわ〜〜〜ん、グレてやる〜〜〜!!!」
関勝は泣きながら走り去っていった。
関羽の足元には、彼が落としていったらしい青龍偃月刀が落ちていた。
「お、ラッキー♪」
関羽、青龍偃月刀入手
関勝、失意の放浪中
216 名前: 213 投稿日: 01/10/15 23:57
「竜殺し」とはコミック「ベルセルグ」に出てくるアレであります。
ちとヤバイかなとも思ったのですが、アレを振り回すヒゲ殿を見てみたくも
あったので出してみました。
マンガネタ及び長文スマソ。
217 名前: 215 投稿日: 01/10/16 00:01
う〜ん、思い切り>>213氏とかぶってしまった…。
218 名前: 無名武将@お腹せっぷく 投稿日: 01/10/16 00:03
曹真「馬鹿な・・・!
長安の武器庫が空だと?」
郭准「将軍・・・。この張り紙を見て下さい。」
『ここの武器は全て没収しました。
最初に与えられたアイテムで正々堂々戦いましょう。
バトルロワイヤル運営委員会』
曹真「・・・何だと・・・おのれぇ!
どこまで我々をコケにするのだ!」
郭准「ははは・・・。
正々堂々・・・青竹と官能小説がですよ。」
曹真「この分だと、対蜀戦用の武器は全て押えられていると見ていいな。」
郭准「これからどうします?
丸腰では、殺して下さいって言ってるようなモノですよ。」
曹真「ふむ・・・。そうだな・・・」
ガタッ!
曹真「ッ!!」
郭准「ッ!?」
219 名前: 213 投稿日: 01/10/16 00:05
どちらが都合いいですかねえ。
私のは無しにしてもいいのですが、どうでしょう?>スレ住人諸氏。
220 名前: 無名武将@お腹せっぷく 投稿日: 01/10/16 00:08
ドラゴン殺しで(・∀・)イイ!!
221 名前: 無名武将@お腹せっぷく 投稿日: 01/10/16 00:10
賈文和「卑弥呼殿、審査員は何人おるのですかな?」
卑弥呼「私を含めて四人のはずです。」
賈文和「では、実質的に残る二枚の認定証と最後の生き残りをあわ
せて五人が生き残れると。」
さて、五人は一体誰に?
222 名前: 無名武将@お腹せっぷく 投稿日: 01/10/16 00:11
2本持っとけ
223 名前: 無名武将@お腹せっぷく 投稿日: 01/10/16 00:20
強力だが重い武器を2つも抱え込んだ関羽、吉と出るか凶と出るか?
■既に散々強すぎる武器もネタ武器も出てきているのに竜殺し如きでお伺いがある平和さに驚愕。そしてネタ被り。スレ住人の結論は「両方持っとけ」に。
そして夏侯楙は原典補正。